帰還

1 / 13 章

1出航をめぐる仲違い

この読み物の本文は、アポロドーロス『ビブリオテーケー(ギリシア神話)』 摘要6 全29節。ホメロス『イリアス』『オデュッセイア』の本文ではない。

小さな鉛の板状の像。腐食が進み、輪郭と表面の凹凸だけが残っている
6th–5th century BCE 盾と槍とアイギスを持つ女神の小像 この章に出てくる人物の図像。場面は対応していない → この人物のページ
E.6.1

そののち一同は集会を開き、アガメムノンとメネラオスが仲違いした。メネラオスはただちに船出すべきだと説き、アガメムノンは留まってアテナに犠牲を捧げるべきだと言い張った。海へ出たとき、ディオメデスとネストルとメネラオスは連れ立っていたが、前の二人は順調な航海をし、メネラオスは嵐に遭って残りの船を失い、五隻でエジプトに着いた。

英文

After these things they met in assembly, and Agamemnon and Menelaus quarrelled, Menelaus advising that they should sail away, and Agamemnon insisting that they should stay and sacrifice to Athena. When they put to sea, Diomedes, Nestor, and Menelaus in company, the two former had a prosperous voyage, but Menelaus was overtaken by a storm, and after losing the rest of his vessels, arrived with five ships in Egypt.

英訳の底本は アポロドーロス『ビブリオテーケー(ギリシア神話)』、J. G. Frazer 英訳 (1921)。 日本語は英訳からの参考訳で、ギリシャ語原典からの直接訳ではない。 節の下の人物リンクは読みに行く先の案内で、 英文が代名詞で受けている箇所は参考訳の読み取りに依っている。 この訳の素性と目次