出典と著作権

このサイトが何を典拠にし、どこまで確かめ、どこから先は確かめていないかを書いてある。

底本

作品英訳引用の単位
アポロドーロス『ビブリオテーケー(ギリシア神話)』J. G. Frazer 英訳 (1921)巻.章.節
ヘシオドス『神統記』H. G. Evelyn-White 英訳 (1914)

アポロドーロスを主資料に置いているのは、節番号が版に依存しないから。 ヘシオドスの行番号は段落の先頭にしか付かないので、範囲でしか引用できない。

これらを「一次資料」とは呼ばない。アポロドーロスは前2世紀以降の集成であって、 出来事と同時代の証言ではない。

著作権

古代文献の英訳

掲載している英文は、いずれも日本で保護期間が満了している。計算は次のとおり。

訳者没年死後50年戦時加算満了
J. G. Frazer(英)19411991-12-31+3,794日2002-05-21 ごろ
H. G. Evelyn-White(英)19241974-12-31+3,794日1985-05-21 ごろ

戦時加算はサンフランシスコ平和条約に基づく特例で、イギリスについては 3,794日(1941-12-08 から平和条約発効前日の 1952-04-27 まで)。

2018年12月30日に保護期間が死後70年になったが、この延長は既に消滅した権利を復活させない。両者とも延長より前に満了しているので、70年は適用されない。

以前この計算を「1941年没だから2011年末に満了」と書いていた。これは誤りで、 現在の70年をさかのぼって当てはめたうえ、戦時加算も落としていた。結論は変わらないが、 出す数字が違っていたので訂正しておく。正確な日付は最終的に弁護士に確認する。

語源辞典

語源は Online Etymology Dictionary を参照しているが、これは現存の著作物なので、 辞書の文章は一切掲載していない。出しているのは自分の言葉で書いた説明と、参照した見出し語だけ。

それだと「記憶で書いた」ものと区別がつかないので、辞書本文から取った照合語を項目ごとに持ち、 検証用のデータで実在を機械検査している。あわせて、公開する説明が辞書本文と5語以上続けて一致したら検査が落ちるようにしてある(写していないことの担保)。

このサイトの文章と図

人物の解説、日本語訳、語源の説明、関係図は、このサイトで作ったもの。 引用の範囲で使ってかまわないが、その際は出典を示してほしい。

日本語訳について

「読む」に載せている日本語は、英訳から訳した参考訳であって、 ギリシャ語原典からの直接訳ではない。固有名は、Frazer のラテン語形・英語化された表記を、 日本語で一般的なギリシャ語系の表記に改めた(Ulysses → オデュッセウス、Pluto → ハデス)。

訳を確かめられるよう、英文を並べて読めるようにしてある。 原英訳中の省略点は「……」で示した。訳者の注番号は表示から外している (注の本文を持っていないため)。

本文が印刷版と同じであることの照合

英文は電子テキストから取得した。しかしそれだけでは、「そのサイトの版」と「1921年の印刷版」が同じかどうか分からない。 そこで archive.org にある1921年版のスキャンと突き合わせた。

6語ずつの並びで照合し、89.3% が印刷版にも実在した。 残りは OCR のページ跨ぎと、求婚者名簿(見慣れない固有名の羅列で OCR が崩れる)。 抜き取りで確かめたかぎり、語順・語彙は一致する。

ただし一つ差が見つかった。綴りが米国式に改められている。 印刷版の honour / harbour / valour / colour / endeavour / neighbouring が、 電子テキストでは honor / harbor / valor / color / endeavor / neighboring になっている。 意味に影響しないが、逐字一致ではないので書いておく。

どこまで確かめてあるか

人物149柱
親子関係188件
うち古代文献の典拠あり173件(92%)
典拠192件
語源41件

典拠は本文を全文読んで採否を決めている。機械が近くにある名前を拾っただけの ものは採用しない。引用がすべて原文の実在部分列であることは検査で担保している。

採用した典拠には、第三者(別のAI)に落とすべき理由を探させる反証を通している。 落ちたもの・落ちた理由もリポジトリに残してある。

典拠の区分

区分意味掲載
本文が直接述べている名指しで書かれているする
文脈から代名詞・異名を解決すれば直接述べている。先行詞を必ず記録するする
推論が要る兄弟だから同じ親、など。異父・異母がありうるしない
特定できない同名異人の可能性、どの親か決まらないしない
本文が否定別のことを述べているしない

資料に記載がないことは、資料が否定していることではない。 典拠の見つからない関係は、埋めずに空のままにしてある。

画像

古代の壺絵や彫刻を載せる準備を進めている。載せる場合は、美術館が明示的に CC0 で公開している画像だけを使う。

作品そのもの(前6世紀の壺など)は当然 public domain だが、写真には別途著作権が生じうる。壺や彫刻は立体物なので、平面作品の忠実な複製写真に創作性を認めない考え方は使えない。 撮影角度や照明の選択があるため、写真の著作権は生きている前提で扱う。

Wikimedia Commons の PD-Art の扱いは2次元作品にしか及ばないので、 壺の写真には使えない。

間違いを見つけたら

直す。典拠の節番号(1.9.16E.7.25)か、 人物のページの URL を添えて知らせてほしい。

間違った典拠は、典拠が無いより悪い。「出典がある」という見た目だけが残って、 確かめる手間を奪うから。