天地と夜の子ら

クロト

Klotho

糸を紡ぐ者

神々・精霊

モイライの一柱。 所属は親子関係とは別のもの。

人の一生を糸として紡ぎ出す。名は「紡ぐ女」そのもの。三姉妹の最初の仕事を受け持つ。親は資料で割れており、『神統記』はニュクスが独りで産んだとも、ゼウスとテミスの娘ともいう。

親について、資料が食い違っている

クロトの親を、古代の資料は一つに決めていない。 どれかを選ばないと図に線が引けないので選んでいるが、選ばなかったほうも消さずに出す。

  1. 図に描いている説

    ニュクス

  2. 別の資料が言っていること

    ゼウステミス

『神統記』は同じ作品の中で二度モイライの親を述べ、二度とも違うことを言う。211–225 ではニュクスが独りで産んだとし、901–906 ではゼウスとテミスの娘とする。アポロドーロスは後者を採る。ここで図に描くのはニュクス説のほうで、理由は二つ。『神統記』の中で先に現れる系譜であること、そして運命が神々より古いという、ゼウスでさえ定めを覆せないという性格に合うこと。どちらが「正しい」かを決めたのではない。図は一本しか線を引けないので、選んだということ。

名前が出てくる箇所

収録している古代文献のうち、クロトの名が現れる箇所を数えたもの。 もっと読みたいときの行き先として使ってほしい。

これは典拠ではない。親子関係の典拠は本文を読んで一件ずつ決めているが、 ここは名前を機械で数えている。同名の別人が混じりうるので、 父称が食い違うものは調べて外してあるが、本文に父称が無ければ見分けられない。 訳者によって綴りが変わる(ホメロスの Butler 訳ではオデュッセウスは Ulysses、ゼウスは Jove)ので、訳ごとの対応表で拾っている。

図で見る

関係図でクロトを中心に表示する →

親子関係には、古代文献のどこがそれを述べているかを示している。すべて英訳本文に当てて 確かめたもので、資料に見当たらない関係は空のままにしてある。 「資料に記載がない」ことは「資料が否定している」ことではない。

ギリシャ神話に正典はなく、ヘシオドス『神統記』・ホメロス・悲劇作家・後代の神話集で系譜は食い違う。ここでは主にヘシオドスとホメロスの線をとり、有名な異伝は各人物の解説に添えた。

人間の親を持つ半神(ディオニュソス、ヘラクレス、ヘレネなど)は、図では神の側の親だけを線で結んでいる。世代の層は物語上の同時代性を優先しているため、厳密な代数とは一致しない。

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